PICK UP ACTRESS 竹内愛紗

PICK UP ACTRESS 竹内愛紗

PHOTO=小澤太一 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

映画「十二人の死にたい子どもたち」に出演
安楽死を願い前半はおとなしくしつつも……

 
 

――映画「十二人の死にたい子どもたち」では、集団安楽死をするために12人の未成年が廃病院に集まりますが、その中で愛紗さんが演じたユキは、途中までほとんどしゃべらない役でした。それはそれで、演技的に難しいところはありました?

「やっぱり1人だけリアクションがみんなと違ったり、ワンテンポ遅れたりするのと、表情をいろいろ変えたりするのが難しかったです。撮影に入る前に何度かリハーサルをやらせていただきましたが、みんながしゃべっている中で、しゃべらないユキちゃんとしてのリアクションは大事だと言われました」。

――台詞がない分、表情がより重要に?

「そうですね。目線の動きとか、まばたきの数とか、結構細かいところまで気をつけました。私、普段はまばたきが多くてパチパチやってしまうので、『ここは目を開けておくんだ!』と意識したところもあります」。

――ユキのようなもの静かな役をやるときは、現場に入った段階から、そういうモードになるタイプですか?

「私はカメラが回ってないときはオフにしておいて、撮影に入ったら集中してオンにします。それまでは普通に竹内愛紗として、いろいろな方としゃべったりしていました」。


――切り替えていたんですね。今回の12人のキャストでは愛紗さんは一番年下でキャリア的にも新人の立場でしたが、現場では最初から溶け込めました?

「そうですね。最年少でしたけど、いろいろな方と仲良くなれました。私は人と話すことが好きなので、あまり緊張もしませんでした」。

――ユキは自分が死にたい理由について、「もう楽になっていいはずだと思ったんです」などと語る台詞がありました。そんなユキのこれまでの人生について、いろいろ想像もしましたか?

「台本にはユキちゃんの家族構成とかは詳しく書かれていなかったので、そこを自分で想像したりはしました。映画の中ではしゃべらない暗い子ですけど、ちょっと出てくる回想シーンから、『家族みんなで旅行に行ったりするような明るい子だったんだろうな……』というイメージが、自分の中ではありました」。

――もともとは明るい子だったと?

「よく笑って、よくしゃべる子だったように感じました。でも、あることが原因で変わってしまったんだと思います」。

――真面目な子という印象もありました。

「そうですね。塾にも通っていたみたいで、勉強もちゃんとやる真面目な子だと思います」。

――そこは愛紗さんと重なっていたり?

「何かを自分なりにキチッとやりたいところは、共通しているかもしれません」。


 
 

おとなしく見られがちですけど
話したら全然違って明るいです

 
 

――「死にたい」という心情は、普段は考えませんよね?

「そこまで深く考えたことはないです。なので、ひとつひとつ友だちに考え方を聞いたりしました。『もし突然こういうことになったら、どうなると思う?』とか。ユキちゃんと環境が似ているような子を探したり、自分と重ね合わせて想像したりしました」。

――12人で安楽死するはずだったのが、集まったら、すでに誰だかわからない1人の死体があって、その謎をみんなで解き明かそうとする展開の中、特に緊張して撮った場面はありますか?

「最後のほうに爆発してしゃべるところが、やっぱり一番緊張しました。ユキちゃんはそこで初めて自分のことを語ったので、ちゃんと伝わるようにしないといけなかったので」。


――完成した作品を試写で観たとき、どんなことを感じましたか?

「始まりが思ったより怖かったです。画面の色や編集でだいぶ変わるんだと思いました。最終的に観終わると、すごく面白い作品でした。年齢層に関係なく楽しめそうなので、いろいろな方に観てほしいです」。

――自分が演じたユキを客観的に見ると?

「自分で思っていたよりちゃんと声が出ていて、12人集まっている中でも堂々としているように思えました。そういう意味では、自分が成長できたように感じました」。

――堤幸彦監督は愛紗さんについて、「ミステリアスさと純粋さで非業な役を演じると花開きそう」とコメントしてました。

「そういう役をやってみたいとは思います。『明日の約束』でも暗い役でしたけど、ミステリアスという部分でも、いろいろなミステリアスを演じ分けられるようになりたいです」。

――愛紗さんはそんな役が似合う落ち着いたイメージがありますが、実は素では弾けるタイプだそうですね。

「確かに最初はおとなしく見られがちですけど、話したら全然違いますし、学校でも『明るい』と言われてます(笑)」。


――友だちとはどんなことで盛り上がるんですか?

「最近はドラマの話とかですね。冬休みの間もLINEで『あのドラマ観た?』とか『あれが面白かったよね』とか盛り上がってました」。

――公式HPのプロフィールの趣味や特技は、デビューの頃から乗馬やトロンボーンが挙がっていますが、最近ハマったものはありませんか?

「最近は散歩にハマってます。1人で適当にブラブラ歩くことが好きで、ポカポカしているときに歩いて、空を見上げたりしながらボーッとしてます(笑)。でも、まだ趣味を探しているんです。お母さんは手芸が好きで自分でバッグを作ったりしているので、私も何か見つけられたらと思ってます」。

――では最後に、愛紗さんが「死にたい」までは行かなくても、すごく落ち込むようなことがあったときは、どんなふうに立ち直りますか?

「叫んだり走ったりします。クッションを顔に当ててワーってなります。イヤなことを直接言葉にしなくても、『アーーーッ!!』と叫ぶだけで何かスッキリするんです(笑)」。

――クッションを当てなければビックリされるくらいの大声で?

「そうですね。だいぶうるさい声で発散してます(笑)」。


 
 


 
 

竹内愛紗(たけうち・あいさ)

生年月日:2001年10月31日(17歳)
出身地:福島県
血液型:AB型
 
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2017年3月に「Y!mobile」のCMでデビュー。同年10月にドラマ「明日の約束」(関西テレビ・フジテレビ系)で女優デビュー。映画「リベンジgirl」、「犬猿」に出演。「大東銀行」と「いつ和」のイメージキャラクター。映画「十二人の死にたい子どもたち」は1月25日(金)より全国公開。
 
詳しい情報は公式HPへ
 

「十二人の死にたい子どもたち」

 
詳しい情報は「十二人の死にたい子どもたち」公式HPへ
 

 

 

©2019「十二人の死にたい子どもたち」製作委員会
 

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